男たちの大和 YAMATO
見る予定はなかったのだが、時間が余っていたのと、かなりのヒット作となったと聞いて見ることにした。
先入観だけだと、戦争を賛美するような右傾的な映画なんじゃないかと思いがちだが、見るとれっきとした反戦映画だった。
この戦争の悲惨さを、悲しさを、色あせさずいかに若い世代に伝えていくか、それがこの映画のテーマとなっている。
筋は、内田(鈴木京香)と、15歳の少年猟師、前田(池松壮亮)を連れて、船で戦艦大和の沈没した海に向かう神尾(仲代達也)が、60年前の戦艦大和に特別年少兵として乗り込んだ日々を回想し、仲間たちの壮絶な死に様とやっとまともに向い合えるようになっていくというもの。
上官連中はもう既に日本は負けるのだと認識している。下士官も全員知っている。それを送り出す女性たちもみんな、死にに行くんだと知っている。わかっているのに何故死にに行くのか。その別れが、実際に仲間たちが死んでいくことよりも涙を誘う。
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気になった点。
うーん、大和のCGが今ひとつリアルじゃないなぁ…。実写映像と馴染んでるところもあるけど、明らかにCGだってバレバレのところもある。足りないものはなんだろう。重厚さに欠けてるのだろうか。
場所の言い回しが変。
「北緯30度43分、東経128度4分までどうしても行きたいんです!」と聞いて、「この人、北緯30度43分、東経128度4分まで行きたいんだってヨォ!」って、普通そんな一回聞いただけで覚えられないだろ?
関係者だったら、この数字が何を意味するかわかるだろうから、「大和が沈んだあの海」もしくは単に「あの海」ってすぐ言い換えそうな気がするのだが。
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