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2008.03.02

梅と野点と高齢化社会

C200302

天気は晴れたり曇ったりだけれど、陽気は良く風は穏やかであったので、成田山公園へ梅の花を撮りに行く。
ちょうど、梅まつりが開催中なのだ。

梅の花は、だいたい7~8分咲きくらいだろうか。満開に近い木もあれば、ほとんどがつぼみの木もあるという感じ。来週末だったら、もっと咲いているだろうか。

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デジカメのポートレートモードで撮りまくり。

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これ、甘酒の無料配布の様子。
(後ろに建っているのは、成田のランドマーク「平和の大塔」)

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甘酒は、水飴をたっぷり使って甘みをつけているようで、水飴の味がした。

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ちょうど野点(お茶会)が開催されていたので参加してみることにした。
観光客向けのサービスで表千家がやっているもののようで、多少すし詰めに座って、一度に17~18人、順番に茶道会のご婦人の方々がお茶を出してくれる。

結構いっぱい人が集まっていて、並んで2回ほど見送っての参加となった。
こういう席ってなんか恐縮するので(だったら参加しなけりゃいいのだが)、茶釜からいちばん遠く、奥への出入り口のすぐ近く・・・つまり、おそらくいちばんの下座になるであろう場所に座る。

私の参加した回が始まるちょうどその時、着物を着た老婦人が奥への出入り口の低い位置から顔を覗かせた。腰は曲がり、おそらく歳は80オーバー。きっとお茶の大先生なんだと思う。

私が、あれ?と思っている間に奥から座椅子が運ばれてきて、出入り口の脇・・・つまり私のすぐ横に置かれ、そこにその大先生が抱きかかえられるように誘導されて腰掛けた。

私に向かって「ひとりで立ったり座ったりするのもよう出来ないのに、居るだけでいいからと言われて連れてきてもらった、着物もこちらの方に着せてもらった、私は何も出来ずにじゃまなだけ、迷惑をかけるばかりで申し訳ない」という様な事をおっしゃっておられたが、その口調は終始ウキウキとした楽しげなものだった。

梅まつりの野点。大先生も参加したかろうし、今日ならば陽気も良くて体への負担も少なかろうと、茶道会で気遣って連れてきたということらしい。
なんと、下座だと思って座っていた場所が、瞬時にして超上座である。

この様子を周囲の見物客は、デジカメや携帯でバシバシ撮っていたが・・・うゎー、自分が今こんな面白いことになっているのに自分自身でデジカメ撮れないなんてなぁ・・・。

その後、お菓子が供され、お抹茶が供され、野点は終了となった。

その間、大先生からお菓子についてのちょっとした説明が個人的にあったりして(お不動様のお供物から頂いたものとのこと)、恐縮するばかりであったが、私がもっと話し上手だったら、もっと面白い話が聞けたのかもしれないと今頃になって思う。そういう意味でちょっと後悔しているが、私にとって特別な野点になったことは間違いない。

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