冩樂
けっこう俺って最近、上野公園行ってる。
でも、まだパンダは見てないぞ。
上野の東京国立博物館でやってる「写楽[特別展]」を見に行く。
東洲斎写楽が残した版画………浮世絵約140図の大半を集め、一気に展示するという。
展覧会のアイコンは「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」。写楽と言ったら、やはり有名なのはこの絵だろう。
平成館の入り口のところなんてこんなふうになってた。「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」と「市川男女蔵の奴一平」。
(ちなみに、この2枚の絵は“組”で、「恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな」の芝居の一場面になっている)。
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思ってたより人入ってたな。会場入ってすぐのとこなんか、人が団子状になって、なかなか前に進めなかった。
内容はけっこう良かった。写楽だけではなくて、歌川豊国や勝川春艶など、同時期に活躍した絵師の浮世絵も同時に見られる。
浮世絵の本物って、そのそもあんまり見たことが無かった。テレビでとか、お茶漬けのパッケージに入ってるカードでとか、そんなレベル。
実際に見て、表現力と当時の印刷技術(版画だからな)の見事さにちょっと感動した。版画でありながら、筆で描いたようなタッチ、人物の目や口の独特な描き方。そして着物のソフトな質感やリアルな模様の描き方。
でも、数がありすぎて、展覧会の4分の3ぐらいのとこで、飽きちゃった。(笑)
飽きちゃったっていうか、写楽の作品を時期を追って作品を並べて順に見ていくと、明らかに絵が雑になっていくのがわかるんだよね。最後の4分の1は仕事が雑で見てもあまり面白くない。展示の解説でもそんな記述がされてた。
そうすると、写楽はデビューから約10ヶ月で忽然と姿を消したというが、その理由が何となく見えてくる。
たぶん、最初にドカーンとヒットしちゃったものだから、人気に応えるために新作を次々生産しなければならない→作品のクオリティが落ちる→だから人気も無くなり売上落ちる→売上維持に次々新作を発表し続けなければならない(ピーク時は、約2か月で58枚とか)→さらにクオリティが落ちる→さらに人気が落ちる→→→というデフレスパイラルで、最終的には、写楽自身も嫌になって止めたんだろうなと思う。
プロデューサーの蔦屋重三郎が一枚噛んでるせいで、そもそも自由に好きなものが描けないということもあっただろうし。ひょっとしたら、喧嘩別れしたのかもしれない。
ところで、蔦屋重三郎って今のDVDレンタルのTSUTAYAと何か関係するのだろうか。
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売店で買った、ICカード専用ケースと、金太郎飴。
金太郎飴はこんな。
意外と和菓子とかないんだよな。写楽の絵が入った人形焼とかあっても良さそうなのに。
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展覧会の途中で、郵便局の人が切手売ってた。
おそらく浮世絵の切手を売って…ってことなんだろうと思うが、それ以外にもいろいろ記念切手売ってたのでこんなの買った。
地デジカ!(笑)
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